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見積購買フロー(RFQ)

📊 業務フロー図(HTML)を別タブで開く

一言: 購買担当者が見積取得・サプライヤ選定を主導し、依頼者が発注するJ2見積購買の通常バリエーション。

関連ドキュメント: カタログ購買フロー | 概算発注フロー | フロー一覧

価格が未確定な商品・サービス(特注品、工事、保守サービス、大量発注など)を複数のサプライヤから見積を取得して比較・選定し、最適な条件で発注するフローです。J2見積購買の中核バリエーションです。


J2の見積購買には5つのバリエーションがあります。本ドキュメントは ① 通常見積 を扱います。

#バリエーション特徴見積担当発注担当
①通常見積(このドキュメント)依頼者が購買部門に見積依頼し、購買部門がサプライヤ選定。発注以降は依頼者が担当購買担当者依頼者
②セルフ見積見積依頼から選定・発注まで依頼者が一人で完結依頼者依頼者
③概算発注仕様未確定のまま仮発注で先行着手し、後から正式発注 → 詳細購買担当者依頼者
④手配依頼依頼者が購買部門に品目を伝え、見積から発注まで購買部門が全担当購買担当者購買担当者
⑤ダイレクト発注見積依頼なし・発注依頼から直接開始―(見積なし)依頼者

選び方の目安: 通常は①。依頼者が調達知識を持つ場合は②。仕様未確定で先行着手が必要なら③。依頼者が品目を指定するだけでよい場合は④。価格交渉不要・緊急発注は⑤。


ロールコード役割
依頼者K001購買依頼の作成・発注申請・検収入力
承認者KS01 / KS02 / KS03各ステップの承認または差戻し
購買担当者K002 / KS02担当者割り当て・見積依頼の送付・見積比較・採用決定
サプライヤS001見積回答・受注確認・納品
経理担当者K003支払締め処理

業務シーケンス(スイムレーン)

Section titled “業務シーケンス(スイムレーン)”

カタログ購買との最大の違いは、購買担当者が主体となるフェーズ1〜2(見積・選定フェーズ) が存在する点です。

sequenceDiagram
    box バイヤー企業グループ
        actor K001 as 依頼者
        actor K002 as 購買担当者
        actor KS01 as 承認者
        participant J2 as システム(J2)
        actor K003 as 経理担当者
    end
    actor S001 as サプライヤ

    rect rgb(230, 240, 255)
        Note over K001,J2: 📋 フェーズ1:見積依頼
        K001->>J2: ① 見積依頼申請(品目・数量・希望条件)
        J2-->>KS01: 📧 見積依頼承認依頼
        alt 承認
            KS01->>J2: ② 見積依頼承認
        else 差戻し
            KS01->>J2: 差戻し
            J2-->>K001: 📧 差戻し通知
            K001->>J2: 修正・再申請
        end
    end

    rect rgb(240, 255, 230)
        Note over K002,S001: 🔍 フェーズ2:RFQ・見積取得・選定
        Note over J2: 「担当者未定」の一覧へ(自動割当の設定がある場合は担当者へ直接通知)
        K002->>J2: ③ 担当者割り当て(自動、または自分で引き受け)
        K002->>J2: ④ サプライヤ選定・見積依頼の一斉送付(複数社)
        J2-->>S001: 見積依頼の通知
        S001-->>J2: ⑤ 見積回答(価格・納期・条件)
        J2-->>K002: 📧 見積回答通知
        Note over K002,S001: 再見積依頼↔回答のやり取りも可能
        K002->>J2: ⑥ 見積比較・採用サプライヤ決定
        J2-->>K001: 📧 選定相談(見積結果の通知)
        K001->>J2: 確認(OK)
        J2-->>KS01: 📧 選定承認依頼
        alt 承認
            KS01->>J2: ⑦ 選定承認
        else 差戻し
            KS01->>J2: 差戻し
            J2-->>K002: 📧 差戻し通知
            K002->>J2: 再選定
        end
    end

    rect rgb(255, 245, 220)
        Note over K001,J2: 📦 フェーズ3:発注
        K001->>J2: ⑧ 発注申請(採用社・確定金額・納期)
        J2-->>KS01: 📧 発注承認依頼
        alt 承認
            KS01->>J2: ⑨ 発注承認
            J2-->>K001: 📧 注文承認通知
        else 差戻し
            KS01->>J2: 差戻し
            J2-->>K001: 📧 差戻し通知
        end
        J2-->>S001: 発注内容を通知
        S001->>J2: ⑩ 受注登録(辞退の場合は発注見直しへ)
        J2-->>K001: 📧 受注処理通知
    end

    rect rgb(255, 235, 235)
        Note over K001,S001: 🚚 フェーズ4:納品・検収
        S001->>J2: ⑪ 納品登録
        J2-->>K001: 📧 納品登録通知
        S001->>K001: 商品・サービスを納品(帳票付き)
        Note over J2: 7営業日(初期設定・変更可)経過後も未検収なら督促メール
        J2-->>K001: 📧 検収督促メール(自動)
        K001->>J2: ⑫ 検収登録(数量・品質確認)
        J2-->>KS01: 📧 検収承認依頼
        alt 承認
            KS01->>J2: ⑬ 検収承認
        else 差戻し
            KS01->>J2: 差戻し
            J2-->>K001: 📧 差戻し通知
        end
    end

    rect rgb(240, 230, 255)
        Note over J2,K003: 💰 フェーズ5:支払
        J2->>J2: 支払予定通知を自動作成
        J2-->>S001: 📧 支払予定通知
        K003->>J2: ⑭ 支払締め処理
    end
flowchart TD
    START(["💡 購買ニーズ発生\n価格未確定・複数社比較が必要"]) --> S1

    subgraph Phase1["📋 フェーズ1:見積フェーズ"]
        S1["📝 見積依頼申請\nK001が品目・数量・希望条件を入力\n"]
        S2{"承認\nルートあり?"}
        APP1["✅ 見積依頼承認\n承認者"]
        S3["📥 担当者割り当て\n設定により自動、または\n購買担当者が「担当者未定」一覧から引き受け"]
        S4["📨 サプライヤ選定・見積依頼の一斉送付\nK002が複数社へ同時送付"]
        S5["💬 見積回答\nS001が価格・納期・条件を回答\n辞退・再見積も可"]
        S6["📊 見積比較・採用決定\nK002が比較表で確認し採用サプライヤを決定"]
        S7["📋 選定相談\nK002が依頼者へ見積結果を通知し相談"]
        S8{"選定承認\nルートあり?"}
        APP2["✅ 選定承認\n承認者"]
    end

    subgraph Phase2["📦 フェーズ2:発注フェーズ"]
        S9["📋 発注申請\nK001が採用サプライヤ・金額・納期を確定し申請"]
        S10{"発注承認\nルートあり?"}
        APP3["✅ 発注承認\n承認者"]
        S11["🏭 受注確認\nS001が正式受注(辞退も可)"]
        S12["🚚 納品\nS001が商品・サービスを納品"]
        S13["🔍 検収入力\nK001 / K002が納品内容を確認"]
        S14{"検収承認\nルートあり?"}
        APP4["✅ 検収承認\n承認者"]
        S15["💰 支払締め\nK003が支払締め処理を実施"]
    end

    S1 --> S2
    S2 -->|Yes| APP1
    S2 -->|No| S3
    APP1 -->|差戻し| S1
    APP1 -->|承認| S3
    S3 --> S4
    S4 --> S5
    S5 -->|再見積| S4
    S5 --> S6
    S6 --> S7
    S7 --> S8
    S8 -->|Yes| APP2
    S8 -->|No| S9
    APP2 -->|差戻し| S6
    APP2 -->|承認| S9

    S9 --> S10
    S10 -->|Yes| APP3
    S10 -->|No| S11
    APP3 -->|差戻し| S9
    APP3 -->|承認| S11
    S11 -->|受注辞退| RETRY(["⚠ 発注見直し"])
    S11 -->|受注確認| S12
    S12 --> S13
    S13 --> S14
    S14 -->|Yes| APP4
    S14 -->|No| S15
    APP4 -->|差戻し| S13
    APP4 -->|承認| S15
    S15 --> END(["✅ 完了"])

ステップ担当説明
STEP 1 見積依頼申請依頼者品目・数量・希望納期・希望条件を入力して案件を作成。一時保存(下書き)も可能
STEP 2 見積依頼承認承認者申請内容の妥当性・予算適合・必要性を確認。問題があれば差戻し
STEP 3 担当者割り当て購買担当者会社の設定で担当者が決まっていれば自動で割り当て。決まっていなければ「担当者未定」の一覧に入り、K002が自分で引き受ける
STEP 4 見積依頼の送付購買担当者候補サプライヤを選定し、複数社へ同時に見積依頼を送付
STEP 5 見積回答サプライヤ各サプライヤが価格・納期・条件・添付資料で回答。辞退・再見積依頼も可能
STEP 6 見積比較・採用決定購買担当者複数社の回答を比較表で確認し、採用サプライヤを1社決定
STEP 7 選定相談購買担当者 → 依頼者採用結果を依頼者へ通知し確認を取る
STEP 8 選定承認承認者購買承認者が選定内容(金額・サプライヤ選定理由)を最終確認

見積フェーズで画面に表示されるステータス

Section titled “見積フェーズで画面に表示されるステータス”

同じ案件でも、依頼者・承認者・購買担当者で表示される言葉が違います。

依頼者の画面承認者の画面購買担当者の画面案件の状態
一時保存——見積依頼を書きかけで保存している
見積承認待ち見積承認待ち—申請済みで、承認者の承認待ち
差戻し差戻し—承認者が差戻した。修正して再申請する
引戻し取消—承認前に依頼者が自分で引き戻した
回答待ち回答待ち担当者未定承認済み。購買担当者の引き受け待ち
回答待ち回答待ち交渉前担当者が決まり、見積依頼を送る前
回答待ち回答待ち交渉中見積依頼を送付済み。回答待ち・一部回答あり・辞退あり・再見積依頼中
回答待ち回答待ち決定前全社から回答が揃った
選定相談中選定相談中選定相談中購買担当者が依頼者へ見積結果を送り、相談中
回答待ち回答待ち決定承認待ち選定結果を購買承認者へ申請中
回答待ち回答待ち決定差戻し購買承認者が差戻した
差戻し差戻し差戻し購買部門から依頼者へ差戻した
回答あり回答あり報告済み採用が決まり承認済み。発注フェーズへ
採用なし見積選定済み採用なしどの会社も採用しないと決めた
取下げ取下げ取下げ案件を終了した

ステータスの正式なコードと遷移の全体図は 見積・発注ライフサイクル を参照してください。


ステップ担当説明
STEP 9 発注申請依頼者採用サプライヤ・確定金額・納期で発注申請。一時保存も可能
STEP 10 発注承認承認者発注内容の最終確認。問題があれば差戻し
STEP 11 受注確認サプライヤサプライヤが正式受注を確認。受注辞退の場合は発注見直しが必要
STEP 12 納品サプライヤ商品・サービスを納品。納期回答も実施
STEP 13 検収入力依頼者(または購買担当者)数量・品質・型番・破損・納期を確認し検収記録を入力
STEP 14 検収承認承認者検収内容を確認。問題があれば差戻し
STEP 15 支払締め経理担当者経理担当者が支払締め処理を実施。これが最終ステップ

発注フェーズで画面に表示されるステータス

Section titled “発注フェーズで画面に表示されるステータス”
依頼者の画面承認者の画面案件の状態
一時保存—発注申請を書きかけで保存している
発注承認待ち発注承認待ち発注申請済みで、承認者の承認待ち
発注差戻し発注差戻し承認者が差戻した。修正して再申請する
発注引戻し発注引戻し承認前に依頼者が引き戻した
受注待ち未受注承認済み。サプライヤの受注確認待ち
受注辞退受注辞退サプライヤが受注を断った。発注を見直す
取下げ取下げ差戻し・引戻し・辞退の案件を終了した
納品待ち納品待ちサプライヤが受注した。納品待ち
未検収検収登録待ち納品済み。依頼者の検収入力待ち
検収承認待ち検収承認待ち検収入力済み。承認者の承認待ち
検収差戻し検収差戻し承認者が検収を差戻した
検収引戻し検収引戻し依頼者が検収を引き戻した
検収完了検収完了検収が承認された
支払締め済み支払締め済み経理担当者が支払締めを行った(最終状態)

正式なコードと遷移図は 発注ステータスの流れ を参照してください。


  • 担当者の割り当ては、設定によって自動にも手動にもなる: 承認後の案件は、会社が「組織×品目カテゴリ→担当者」の対応を設定していれば、その担当者に自動で割り当てられ、担当者へ通知が届きます。設定がない、または担当グループまでしか決まらない場合は「担当者未定」の一覧に入り、購買担当者が自分で引き受けます。引き受けられないまま放置されないよう、一覧を定期的に確認する運用が必要です。
  • 複数社同時見積が可能: RFQは複数サプライヤへ同時送付できます。競争原理によりコスト削減・条件改善につながります。
  • 選定相談がある: K002が選定後に依頼者へ結果を通知し相談するステップが存在します。現場知識を選定に反映させられる仕組みです。
  • 承認ルートは柔軟に設定可能: 見積依頼・選定・発注・検収の各承認ステップは会社・案件ごとに必要/不要を設定できます(Master Dataの承認ルート設定)。
  • 最終ステップは支払締め: 検収完了後に経理担当者が支払締めを実施します。支払締めと同時に、サプライヤへ支払予定の通知が自動で送られます。

ケース① 複数社見積(オフィス清掃サービスの選定)

Section titled “ケース① 複数社見積(オフィス清掃サービスの選定)”

施設管理部の佐藤さんが、東京本社の清掃サービス業者を選定するケースです。

フローステップ担当実際の操作・内容
① 見積依頼申請依頼者 佐藤さん清掃エリア(3フロア)・頻度(週2回)・契約期間(1年)・希望開始日を入力して申請
📧 見積依頼承認依頼システム → 承認者部門長 木村さんに承認依頼メールが送信
② 見積依頼承認承認者 木村部門長予算内・必要性あり を確認して承認
③ 担当者割り当て購買担当者 中島さん「担当者未定」の一覧から案件を引き受け。自分が担当に決定
④ 見積依頼の一斉送付購買担当者 中島さん登録済み清掃会社3社(A社・B社・C社)へ同時に見積依頼の送付
⑤ 見積回答サプライヤ 各社A社:月15万円、B社:月12万円(実績なし)、C社:月13万円(既存取引先)
📧 見積回答通知システム → 購買担当者3社全員回答完了の通知がK002に届く
⑥ 見積比較・採用決定購買担当者 中島さん比較表でC社を採用決定(価格・実績・対応品質のバランス)。B社は実績不明のため除外
📧 選定相談システム → 依頼者佐藤さんに「C社を選定しました」選定結果を通知
⑦ 選定承認承認者 木村部門長C社の選定理由を確認して承認
⑧ 発注申請依頼者 佐藤さんC社・月13万円・1年契約で発注申請
⑨ 発注承認承認者 木村部門長内容確認して承認
⑩ 受注登録サプライヤ C社J2上で受注を確認・登録。開始日を確定
⑫ 検収登録依頼者 佐藤さん初回清掃後に品質を確認して検収登録
⑭ 支払締め経理担当者 経理毎月末に支払締め処理を実施

ポイント: 継続サービスのため、毎月 ⑩受注→⑫検収→⑭支払締め のサイクルが繰り返されます。


ケース② 大量発注(作業服の全社一括購入・価格交渉あり)

Section titled “ケース② 大量発注(作業服の全社一括購入・価格交渉あり)”

総務部の鈴木さんが、全国10拠点・500名分の作業服を一括発注するケースです。金額が大きいため価格交渉と再見積が入ります。

フローステップ担当実際の操作・内容
① 見積依頼申請依頼者 鈴木さん品目:作業服(上下・サイズ別)、数量:500着、全国10拠点への分納を指定して申請
② 承認承認者予算500万円の案件 → 2段階承認(係長→部長)を経て承認
④ 見積依頼の送付購買担当者作業服メーカー4社へ見積依頼の送付。「分納・サイズ対応・刺繍ロゴ入り」条件を明記
⑤ 見積回答(1回目)サプライヤ 4社A社:480万円(対応可)、B社:520万円、C社:400万円(ロゴ刺繍は別途)、D社:辞退
再見積依頼購買担当者A社・C社に対し再見積依頼。C社に「刺繍込み一括価格」で再提示を要求
⑤ 見積回答(2回目)サプライヤ A社・C社A社:455万円(値引き)、C社:430万円(刺繍込み)
⑥ 採用決定購買担当者C社を採用(価格・品質・納期)。比較表・選定理由をJ2に記録
⑧ 発注申請〜⑬ 検収承認各担当通常フローと同様。各拠点の担当者がそれぞれ検収登録(10拠点分)
⑭ 支払締め経理担当者 経理分割払い設定(3ヶ月分割)を含む支払締め処理

ポイント: 再見積は何度でも可能です。価格交渉のやり取りはJ2上に記録として残ります。