J2 のしくみと機能の地図
一言で: J2 は「2つの入口(ポータル)」と「1つの受付(API ゲートウェイ)」、その裏で分担して働く「16の部門(サービス)」でできています。データはバイヤー・サプライヤー・カタログモールで分けて保管され、AWS 上で動いています。このページは、技術者でない方が「J2 はどこで、どう動いているか」を説明できるようになるためのものです。
1. 全体の形
Section titled “1. 全体の形”flowchart TB
subgraph U["利用者"]
B["バイヤー企業の社員"]
S["サプライヤー企業の担当者"]
P["ジーニー(プロバイダー)"]
end
subgraph FE["2つの入口"]
BP["バイヤーポータル"]
SP["サプライヤーポータル<br/>プロバイダー管理・モール管理"]
end
GW["受付(API ゲートウェイ)<br/>ログイン確認・不正な入力の遮断・記録"]
subgraph SV["16の部門(サービス)"]
direction LR
S1["購買<br/>見積・発注・承認・支払"]
S2["サプライヤー<br/>受注・納品"]
S3["カタログモール"]
S4["マスタ・会社・ユーザー"]
S5["共通の道具<br/>ファイル・メール・通知<br/>レポート・定期処理・検索"]
end
subgraph DB["保管庫(データベース)"]
D1["バイヤーのデータ"]
D2["サプライヤーのデータ"]
D3["カタログモールのデータ"]
D4["共通マスタ"]
end
B --> BP
S --> SP
P --> SP
BP --> GW
SP --> GW
GW --> SV
S1 --> D1
S4 --> D1
S2 --> D2
S3 --> D3
S5 --> D4
覚えておくこと:
- 入口は2つ。 バイヤー企業は「バイヤーポータル」、サプライヤー企業とジーニー側は「サプライヤーポータル」側の画面を使います。URL の先頭(
j2.とbizhiway.)で見分けられます。→ 利用者と3つのポータル - 受付は1つ。 画面からの操作はすべて API ゲートウェイを通ります。ここでログイン状態の確認と、不正な入力の遮断、通信の記録を行います。
- 中は分担制。 「購買」「サプライヤー」「カタログモール」「マスタ」「共通の道具」といった単位で、独立したサービスが分担して処理します。ある部分の不具合や保守が、他の部分に波及しにくい作りです。
- データは分けて保管。 バイヤー企業のデータ、サプライヤー企業のデータ、カタログモールのデータは別々の保管庫にあります。さらに SSOL 系統と DAIKO 系統では保管庫そのものが別です。→ SSOL 系統と DAIKO 系統
たとえば「発注する」ボタンを押したとき、裏では次のように動きます。
sequenceDiagram
participant U as 利用者の画面
participant G as 受付(API ゲートウェイ)
participant S as 担当の部門(購買サービス)
participant D as 保管庫(バイヤーのデータ)
U->>G: 「発注する」を押す
G->>G: ログイン状態を確認・不正な入力を遮断・通信を記録
G->>S: 購買サービスへ渡す
S->>D: 発注データを保存
D-->>S: 保存完了
S-->>G: 結果
G-->>U: 「発注しました」と表示
2. どこで動いているか
Section titled “2. どこで動いているか”| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | AWS(Amazon が提供するクラウド)。サービス群は Kubernetes(サービスを自動で配置・再起動する仕組み)の上で動く |
| リージョン | 東京。大阪にも環境があり、テスト用途と災害対策のどちらの位置づけかは担当者に確認(両方の記述がある) |
| ファイル | 添付ファイル(見積書・契約書など)は AWS S3 に保管 |
| 環境 | 開発・テスト・ステージング・本番など10環境。→ 環境一覧 |
| 系統 | SSOL 系統(.jienie.com)と DAIKO 系統(.jienie.jp)の2系統を、同じ製品で並行運用 |
3. ログインとセキュリティ
Section titled “3. ログインとセキュリティ”| 仕組み | 利用者から見えること |
|---|---|
| ID・パスワードでログイン | バイヤーポータルは「会社グループコード + ユーザーID + パスワード」、サプライヤーポータルは「ユーザーID + パスワード」 |
| SSO(シングルサインオン) | 会社の ID 基盤でログインしたい顧客向けに SAML(企業向けの標準的な認証連携方式)の SSO を用意。会社ごとの設定で、全顧客が使うわけではない |
| ログインの種類 | 標準・Lion(特定顧客向け)・サプライヤー・プロバイダーの4種類の入口がある |
| セッション | ログイン状態は一定時間で切れ、自動で延長される。長時間放置すると再ログインが必要 |
| 記録 | 誰が・いつ・何をしたかは操作履歴として残る。外部連携の通信はログ確認画面で見られる。→ 操作履歴・監査証跡 |
| 削除しない | データは「削除」しても実際には消えず、削除済みの印が付くだけ。過去の記録は追跡できる |
ログイン方法とアカウントの申請先は アカウントとロール にまとめています。
4. 機能の地図 — 中心の流れと5つの周辺機能
Section titled “4. 機能の地図 — 中心の流れと5つの周辺機能”J2 の中心は「見積 → 発注 → 納品 → 検収 → 支払締め」の購買の流れです。その周りに、役割の違う5つの機能のまとまりがあります。
flowchart TB
CORE["📋 中心:購買の流れ<br/>見積・発注・承認・検収・支払締め"]
CM["🛒 カタログモール<br/>カタログから選んで買う"]
PO["🔗 外部カタログ連携(PunchOut=パンチアウト)<br/>外部サイトで選んだ商品を J2 の注文に"]
SUP["🏭 サプライヤーポータル<br/>見積回答・受注・納品"]
RC["📊 Report Center<br/>実績の集計・出力"]
SC["⏰ 定期処理(スケジュール)<br/>通知・同期・締め処理の自動実行"]
CORE <-->|"発注 ↔ 受注"| SUP
CORE -->|"カタログから購入"| CM
CM -->|"外部サイトと接続"| PO
CORE -.->|"実績データ"| RC
CM -.->|"注文データ"| RC
SC -.->|"自動処理"| CORE
SC -.->|"自動処理"| CM
SC -.->|"自動処理"| SUP
| 機能のまとまり | 何をするか | 主に使う人 | 詳しく |
|---|---|---|---|
| カタログモール | 価格が決まった商品をカタログから選んで注文する。モールサプライヤーが出品し、モールマスターが審査する | 申請者、モールサプライヤー、モールマスター | カタログモール 概要 |
| 外部カタログ連携(PunchOut) | ミスミ・モノタロウなど外部のカタログサイトで商品を選び、そのまま J2 の注文に取り込む。業界標準の cXML という約束事で接続 | 申請者 | PunchOut 概要 |
| サプライヤーポータル | サプライヤー側の見積回答・受注確認・納期回答・納品。バイヤーの発注が、サプライヤーには受注として届く | サプライヤーの担当者 | サプライヤーの受注・納品 |
| Report Center(レポート機能) | 購買・支払・サプライヤー実績を集計し、Excel 等に出力する。読み取り専用で、データを変更することはない | 購買担当者、経理、管理者 | Report Center |
| 定期処理(スケジュール) | メール通知、外部システムとのデータ同期(SFTP、会計システム連携など)、締め処理、後片付けを決まった時刻に自動で行う | ジーニー側・会社管理者 | Schedule サブシステム |
これらに加えて、在庫管理(入庫・出庫・棚卸)が購買の流れにつながっています。
5. 「共通の道具」の役割
Section titled “5. 「共通の道具」の役割”画面の裏で、複数の機能から共通で使われる仕組みです。問い合わせ対応で名前が出ることがあります。
| 道具 | 役割 | 利用者への影響 |
|---|---|---|
| メール | 承認依頼・見積依頼・受注などの通知メールを送る | 「メールが届かない」の問い合わせはここが起点 |
| 通知 | ポータル内の通知欄に表示する | |
| ファイル | 添付ファイルのアップロード・ダウンロード | サイズや形式の制限はここで決まる |
| 検索 | カタログモール商品の全文検索。外部カタログとの横断検索もここ | 検索結果に出ない商品の問い合わせはここが起点 |
| レポート | Report Center の集計処理 | |
| 定期処理 | 上記の自動実行 | 夜間バッチの結果が翌朝反映される、など |
6. よくある質問
Section titled “6. よくある質問”Q. バイヤーポータルとサプライヤーポータルはなぜ分かれているのか。 使う人・見せてよい情報・画面の作りが大きく違うためです。裏側の受付(API ゲートウェイ)とサービスは共通で、同じ取引データを違う視点で見ています。
Q. 「サービスが落ちた」と聞いたら、全部止まるのか。 分担制なので、止まった部分だけが使えなくなることが多いです。どの機能に影響しているかを確認して、担当者に伝えてください。
Q. お客様ごとにプログラムが違うのか。 基本は同じプログラムで、会社ごとの設定(機能の有効/無効、承認ルートなど)で見え方が変わります。ただし Lion 向けには専用の変種があります。→ SSOL 系統と DAIKO 系統
Q. 削除したデータは戻せるのか。 実際には消えていないため、技術担当が復元できる場合があります。まず担当者に相談してください。
- 環境一覧、主要画面の URL 一覧
- 認証・SSO、通知、スケジュールジョブ(概要)
- 技術者向けの構成図とサービス一覧は システムアーキテクチャ(エンジニア向け)