支払サイト・支払サイト管理
支払サイトは、サプライヤーへの支払いが「いつ」行われるかを定義する仕組みです。商品を納品・検収した後、即座に支払うのではなく、締め日と支払日の2つのマイルストーンに基づいて支払処理が行われます。購買サイクルの最終ステップであり、調達活動と経理・財務を結ぶ機能です。
コア概念 — 2分で理解する
Section titled “コア概念 — 2分で理解する”支払サイトとは?
Section titled “支払サイトとは?”日本のビジネス慣行では、サプライヤーへの支払いは**納品直後ではなく、一定の周期(サイト)**で行われます。
flowchart LR
A["📦 納品・検収"] --> B["📅 締め日\n取引の締め切り"]
B --> C["💰 支払日\n実際の振り込み日"]
style B fill:#fef9c3,stroke:#eab308
style C fill:#d1fae5,stroke:#10b981
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 締め日 (Shime-bi) | その月の取引の締め切り日。締め日以降の納品は翌月へ繰り越される |
| 支払日 (Shiharai-bi) | 実際に振り込みが行われる日 |
| 支払サイト | 締め日から支払日までのルール全体 |
ANDY-MFGの原材料仕入れ先との条件:月末締め・翌月末払い
gantt
title 例:月末締め・翌月末払い
dateFormat YYYY-MM-DD
section 5月(取引発生)
納品1回目 :done, 2026-05-10, 5d
納品2回目 :done, 2026-05-20, 3d
締め日(5/31) :milestone, 2026-05-31, 0d
section 6月(支払処理)
経理集計・確認 :active, 2026-06-01, 10d
支払日(6/30)振込 :crit, milestone, 2026-06-30, 0d
5/1〜5/31の全納品 → 合計を集計 → 6/30に一括振り込み
主な支払パターン
Section titled “主な支払パターン”| パターン | 意味 | 計算例 |
|---|---|---|
| 月末締め・翌月末払い | 月末締め、翌月末支払 | 5/15納品 → 5/31締め → 6/30支払 |
| 20日締め・翌月末払い | 20日締め、翌月末支払 | 5/10納品 → 5/20締め → 6/30支払 |
| 15日締め・翌月15日払い | 15日締め、翌月15日支払 | 5/5納品 → 5/15締め → 6/15支払 |
| 月末締め・翌々月末払い | 月末締め、2ヶ月後末支払 | 5/10納品 → 5/31締め → 7/31支払 |
J2 での支払サイトの決まり方
Section titled “J2 での支払サイトの決まり方”flowchart TD
subgraph L1["会社ごと・月ごとの締め日"]
C1["支払締め日の登録<br/>対象月・締め日・実行日を<br/>経理担当者が毎月登録"]
end
subgraph L2["サプライヤーごとの支払条件"]
S1["支払先の設定<br/>払月(何ヶ月後)・払日(何日)・<br/>手形サイト・支払条件"]
end
L1 --> CALC["⚙️ J2 が支払予定日を計算<br/>締め日 + 払月 + 払日"]
L2 --> CALC
CALC --> PAY["💰 支払締め処理<br/>経理担当者が実行"]
PAY --> MAIL["📧 サプライヤーへ<br/>お支払予定のご連絡"]
設定と操作の画面
Section titled “設定と操作の画面”画面1 — サプライヤーごとの支払条件(サプライヤ一覧・直取引)
Section titled “画面1 — サプライヤーごとの支払条件(サプライヤ一覧・直取引)”担当者: 会社管理者
目的: サプライヤー(支払先)ごとに、締め日から何ヶ月後の何日に支払うかを設定する
| 設定項目 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 払月 | 締め日から何ヶ月後に支払うか | 1 = 翌月 |
| 払日 | 支払月の何日に振り込むか | 31 = 月末 |
| 手形サイト | 手形の場合の日数 | 90 日 |
| 支払条件 | 条件の備考 | 月末締め翌月末払い |
設定 > マスタ管理 > サプライヤ一覧・直取引 から、対象サプライヤーの詳細で設定します。
画面2 — 支払締め日の登録
Section titled “画面2 — 支払締め日の登録”担当者: 経理担当者
目的: 対象月ごとに、締め日と締め処理の実行日を登録する
締め日は会社で一度決めておく固定値ではなく、月ごとにこの画面で登録します。登録がない月は締め処理を実行できません。
画面3 — 支払締め処理の実行・履歴
Section titled “画面3 — 支払締め処理の実行・履歴”担当者: 経理担当者
目的: 対象月の検収済み明細を集計し、支払締めを実行する。実行履歴と詳細を確認できる。誤って実行した場合は「取消」で戻し、同じ月をやり直せる
設定 > 支払締め処理 から実行します。
支払フロー全体(End-to-End)
Section titled “支払フロー全体(End-to-End)”flowchart TD
subgraph MONTH["月中の取引(例:5月)"]
A1["📦 サプライヤーが納品"]
A2["🔍 K001が検収入力"]
A3["✅ 検収完了"]
end
subgraph CLOSING["月末 — 締め処理"]
B1["📅 締め日到来\n(例:5/31)"]
B2["⚙️ J2が自動集計\n対象期間内の全検収を合算"]
B3["💴 金額計算\n税抜 + 消費税 + 税込"]
B4["📊 経理担当者が支払一覧を確認"]
B5["▶️ 経理担当者が\n支払締め処理を実行"]
end
subgraph NOTIFY["締め後の処理"]
C1["📧 J2 が「お支払予定のご連絡」を\nサプライヤーへ自動送付"]
C2["💰 サプライヤーが\n金額と支払日を確認"]
C3["✅ 支払日に振り込み実行"]
end
A1 --> A2 --> A3 --> B1
B1 --> B2 --> B3 --> B4 --> B5
B5 --> C1 --> C2 --> C3
実際のシナリオ — ANDY-MFG × アグリテック社(J2AD-SUP078)
Section titled “実際のシナリオ — ANDY-MFG × アグリテック社(J2AD-SUP078)”支払条件の設定
Section titled “支払条件の設定”| 設定 | 値 |
|---|---|
| 支払先コード | J2AD-SUP078 |
| 払月 | 1(翌月) |
| 払日 | 31(月末) |
| 結果 | 月末締め・翌月末払い |
2026年5月の取引タイムライン
Section titled “2026年5月の取引タイムライン”sequenceDiagram
participant SUP as サプライヤー:アグリテック
participant K001 as 依頼者(資材調達部)
participant J2 as J2システム
participant K003 as 経理担当者(経理財務部)
Note over SUP,K003: 5月 — 取引発生
SUP->>K001: 原材料納品(5/10)¥450,000
K001->>J2: 検収完了 ✅(5/12)
SUP->>K001: 追加納品(5/22)¥280,000
K001->>J2: 検収完了 ✅(5/24)
Note over J2,K003: 締め日:5/31
J2->>J2: 5月分合計:¥730,000(¥450k + ¥280k)
J2->>J2: 消費税計算・端数処理
Note over K003,SUP: 6月 — 支払締め処理
K003->>J2: 支払締め処理画面へ
J2->>K003: アグリテック / ¥730,000 / 支払予定日:6/30
K003->>J2: 「実行」ボタンをクリック
J2->>SUP: 支払通知メール送信:¥730,000 → 支払日 6/30
Note over SUP: 6/30に¥730,000を受け取り
支払日前後の連絡について
Section titled “支払日前後の連絡について”支払締め処理のあと、サプライヤーには「お支払予定のご連絡」が1回自動で届きます。支払日の何日前に事前通知、期日超過で督促、といった連絡は、通常の購買(発注 → 検収 → 支払締め)にはありません。以前は会社グループ設定に事前通知・督促の日数がありましたが、現在は使われていません。
契約購買の「定期の支払」には、支払予定日の前後に担当者へ連絡する仕組みが別にあります。→ 契約購買フロー
使い始める前の設定
Section titled “使い始める前の設定”| 条件 | 設定箇所 |
|---|---|
| サプライヤーの支払条件(払月・払日)を設定する | 設定 > マスタ管理 > サプライヤ一覧・直取引 |
| 対象月の締め日を登録する | 設定 > 支払締め処理 > 支払締め日の登録 |
| 経理担当者に支払管理の権限を付ける | ユーザーの組織設定「支払管理機能の利用」 |
| 消費税の端数処理の方法を決める | 会社設定(四捨五入・切上げ・切捨て) |
ビジネスルール
Section titled “ビジネスルール”- 支払締め処理は権限のあるユーザーだけ: 組織設定で「支払管理機能の利用」が有効なユーザー(通常は経理担当者)だけが支払締め画面を使えます。
- 実行後も取消できる: 誤って実行した場合は「取消」で戻し、同じ月を再実行できます。
- 締め日以降の納品は翌月へ: J2が自動的に期間振り分けを行います。手動操作は不要。
- 支払先未登録のサプライヤーは支払不可: 支払先マスタに登録されていないサプライヤーへの支払処理はできません。
- 税計算は会社単位: 消費税の端数処理(四捨五入・切上げ・切捨て)は会社ごとに設定します。
エッジケース・注意事項
Section titled “エッジケース・注意事項”- 支払日が祝日・休日: 会社グループ設定に「休日の場合は前営業日/翌営業日」の項目があります。通常の締め処理でどう反映されるかは要確認です。
- 31日が存在しない月: 払日を31日にしていても、その月の最終日(28日・30日)に自動で調整されます。
- サプライヤーが通知メールを受信できない場合: 支払締め処理画面の「再送」ボタンで再送可能です。
- 複数サプライヤーの一括処理: K003は同一月の全サプライヤーを一括で処理できます。
- 手形払い: 支払先に手形サイト(日数)を設定できます。手形の満期日の扱いは要確認です。
- 主要画面の URL 一覧 — 支払締め処理、締め日登録、履歴、サプライヤ一覧・直取引
- 納品・検収、契約購買フロー