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取適法区分(取引適正化法 / 下請法)

一言で言うと: バイヤーとサプライヤの「資本金・従業員数」の組み合わせから、その取引が法的な保護対象(取引適正化法・下請法)に該当するかどうかを J2 が自動判定し、発注書や見積依頼に表示するラベルです。


日本には、大企業が中小サプライヤに対して不当な取引条件を押し付けることを防ぐための法律があります。

法律名通称目的
下請代金支払遅延等防止法下請法親事業者(バイヤー)がサプライヤに対して代金の支払いを遅延・減額することを禁止
取引適正化に関する法律取引適正化法(取適法)価格転嫁の強制、優越的地位の乱用などを規制

J2 では、この2つの法律を総称して 「取適法」 と呼び、取引ごとに 「法的保護が必要かどうか」 を自動で判定します。


flowchart TD
    SUP_REG["📝 サプライヤが登録時に\n資本金・従業員数を入力"]
    BUYER_REG["🏢 バイヤー企業の\n資本金・従業員数\n(Providerが設定)"]

    SUP_REG --> JUDGE{"⚖️ J2が自動判定\n\n資本金・従業員数の\n組み合わせから\n取適法に該当するか?"}
    BUYER_REG --> JUDGE

    JUDGE -- "該当する\n(isSubcontractAct = TRUE)" --> FLAG_ON["🔴 取適法対象フラグ ON\n(buyer_supplier_relation)"]
    JUDGE -- "該当しない\n(isSubcontractAct = FALSE)" --> FLAG_OFF["⚪ 取適法対象外\n(通常の取引)"]

    FLAG_ON --> ESTIMATE["📋 見積依頼・発注書に\n「取適法対象」ラベル表示"]
    FLAG_ON --> CATEGORY["🔍 カテゴリ設定で\n取適法対象サプライヤを\n表示/除外できる"]
    FLAG_ON --> NOTIFY["📧 サプライヤが資本金・従業員数を\n更新したらバイヤーへ通知"]

    FLAG_OFF --> NORMAL["✅ 通常の発注フロー\n(追加表示なし)"]

取適法の「対象 / 対象外」は、バイヤーの規模とサプライヤの規模の組み合わせで決まります。

下請法(製造・修理・情報成果物)の判定基準例

Section titled “下請法(製造・修理・情報成果物)の判定基準例”
バイヤーの資本金サプライヤの資本金下請法対象?
3億円超3億円以下✅ 対象
1,000万円超〜3億円1,000万円以下✅ 対象
1,000万円以下任意❌ 対象外

J2 での扱い: 判定結果はシステムが自動計算し、isSubjectToSubcontractAct フラグとして buyer_supplier_relation テーブルに保存されます。

サプライヤ情報変更時の再判定

Section titled “サプライヤ情報変更時の再判定”

サプライヤが以下の情報を更新すると、J2 はバイヤーへメール通知します:

【通知メール S064 の内容】
「登録いただいている『資本金』および『従業員数』の情報をもとに、
お取引が『取引適正法に該当する/該当しない』かを判定しております。
情報が変更されましたのでご確認ください。」

これによりバイヤーは、法的区分が変わっていないか随時確認できます。


ANDY-MFG(資本金:50億円)が
小規模のネジ製造サプライヤ「株式会社テック部品」(資本金:500万円)から
部品を調達する
→ バイヤーの資本金 >> サプライヤの資本金
→ 取適法 対象(isSubjectToSubcontractAct = TRUE)
→ 発注書に「取適法対象」バッジが表示される
→ 代金の支払期日・減額禁止などの法的義務が発生

例2:取適法「対象外」のケース

Section titled “例2:取適法「対象外」のケース”
ANDY-HQ(資本金:10億円)が
大手クラウドベンダー「テックコーポレーション」(資本金:300億円)から
サーバーを調達する
→ サプライヤの資本金 >> バイヤーの資本金
→ 取適法 対象外(isSubjectToSubcontractAct = FALSE)
→ 通常の発注フロー(追加表示なし)

例3:サプライヤが増資した場合

Section titled “例3:サプライヤが増資した場合”
サプライヤ「田中商会」が設立当初は資本金500万円(取適法対象)
→ 増資により資本金を5,000万円に変更
→ J2 がバイヤー(ANDY-MFG)に通知メールを送信
→ 担当者が確認 → 取適法区分を「対象外」に更新

データの流れ(発注までのライフサイクル)

Section titled “データの流れ(発注までのライフサイクル)”
flowchart LR
    S1["1️⃣ サプライヤ登録\n資本金・従業員数を登録"]
    S2["2️⃣ バイヤーとの紐付け\nbuyerSupplierRelation に\nisSubjectToSubcontractAct を設定"]
    S3["3️⃣ 見積依頼(RFQ)作成\nサプライヤ招待時にフラグを継承\n(estimateSupplier)"]
    S4["4️⃣ 見積回答・発注\nestimate → opportunityLine に\nフラグが引き継がれる"]
    S5["5️⃣ 発注書(PO)\n「取適法対象」ラベルを表示\n(Buyer・Supplier双方が確認)"]

    S1 --> S2 --> S3 --> S4 --> S5

値意味表示
FALSE(デフォルト)取適法 対象外特に表示なし(通常の取引)
TRUE取適法 対象「取適法対象」バッジ・ラベルを表示

購買カテゴリごとに「取適法対象のサプライヤを除外する」設定が可能です。

例:「精密部品カテゴリ」の場合
→ 取適法対象サプライヤを除外設定 ON
→ 見積依頼時に取適法対象のサプライヤが候補に表示されない
→ 法的リスクを避けた調達ができる

  • 自動継承: 見積依頼(RFQ)作成時、発注明細作成時にサプライヤの取適法フラグが自動コピーされます。作成後に手動変更は不可。
  • 通知連動: サプライヤが資本金・従業員数を変更した場合、該当バイヤーへ自動通知メール(S064)が送信されます。
  • カテゴリ除外: カテゴリ設定で「取適法対象のサプライヤを除外」をONにすると、サプライヤ候補一覧から除外されます。
  • 表示のみ・強制停止なし: 取適法対象フラグが TRUE でも、発注を強制停止する機能はありません。あくまで「注意喚起」のためのラベル表示です。
  • 以前の呼称: v0.4.3(2025年11月)以前は「下請法区分」という名称でしたが、「取適法区分」に変更されました。

  • フラグ設定後に増資: サプライヤが増資し取適法判定が変わっても、過去の発注書のフラグは変わりません。過去データは作成時点の判定で固定されます。
  • フラグ未設定のサプライヤ: 資本金・従業員数が未登録のサプライヤは、デフォルト(FALSE = 対象外)で処理されます。
  • カテゴリ除外 + 手動招待: カテゴリで除外設定されていても、担当者が手動でサプライヤを招待した場合は通知なしで追加されます。

各ロールに対応するステージングアカウントでアクセスしてください。

画面ロールステージングURL
サプライヤ詳細(取適法フラグ確認)バイヤー管理者/eProcurement/Settings/AdvancedMaster/SettingDisplaySupplier
見積依頼詳細(取適法ラベル確認)K001 / K002見積依頼一覧から対象依頼を開いて確認
発注書詳細(取適法バッジ)K002 / KS01発注一覧から対象発注書を開いて確認
カテゴリ設定(サプライヤ除外)バイヤー管理者カテゴリマスタ設定画面から確認